習近平主席は個人的には、中国人が海外で大規模な旅行や高額な買い物をすることを好ましく思っていません。
そのため、こうした傾向を制限するための措置を何度か取ってきました。
具体的には、海外での外貨の使用を制限したり、帰国時に土産物に関税を課したりしています。
習近平主席自身は、「紅色旅行」と呼ばれる中国共産党ゆかりの地を訪れる旅行を好んでいます。
紅色は中国共産党の党色であり、中国国内の共産党関連の地を旅することを指します。
毛沢東主席が隠れ住んだ延安をはじめ、共産党が指定する観光地が全国各地に存在しています。
近年では、春節や国慶節などの大型連休の時になると、中国のテレビ局CCTVなどが紅色旅行を積極的に宣伝しています。
中国人旅行客たちはマイクの前に立たされ、
「世界中でこんな素晴らしい観光地は他にない」と興奮気味に答えることがあります。
私の知り合いで国有企業で働いている人は、以下のように語っていました。
「紅色旅行に行くと、会社から手当が出るし、幹部に好印象を与えることができて出世にもつながるんですよ」
習近平政権としては、紅色旅行でなくても、中国人には国内を旅行してもらいたいと考えています。
なぜなら国内旅行が増えることで内需が拡大し、特に地方は観光客を歓迎しています。
2019年、新型コロナウイルスパンデミック以前の状況では、約1億5463万人の中国人が海外旅行に出かけていました。
もし海外への旅行が再び盛んになると、中国国内の観光地への客数が減少し、内需も減ってしまいます。
その結果、海外ツアー業者や航空業界など、国際旅行関連のビジネスが利益を減らすことになります。
さらに、中国外貨管理局の最新の統計によれば、6月だけでも92.9億ドルもの外貨が国外に流出しています。
中国人が海外旅行に行くほど外貨が流出するため、習近平政権としては団体旅行の解禁を望んでいなかったはずなのです。
引用元:現代ビジネス
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