「私人逮捕」という行為が増えてきており、痴漢や盗撮などの現行犯を取り押さえる様子がYouTubeやSNSで公開されています。
一般人が行う私人逮捕は法的に認められており、治安向上や犯罪撲滅を目的としています。
しかし、逮捕時の制圧行為や動画の公開については議論があり、一部の「パトロール系」「世直し系」YouTuberの過激な行為が懸念されています。
例えば8月末に公開された動画では、人気アイドルグループのコンサートチケットを転売した男性を取り押さえる様子が映されています。
動画では男性を制止し、地面に押さえつけた後、犯罪行為だと諭して警察に引き渡すまでを撮影しています。
同様の動画が複数投稿され、再生数が数万回を超えるものもあります。
これに対し、一部の人々は「もっと行動を起こすべきだ」
「正義の鉄槌でが心すっきりする」と賛同していますが、
「正義感を振りかざした暴力に見える」という批判もあります。
刑事訴訟法によれば、一般人は逮捕状なしでも現行犯を取り押さえることができます。
しかし、ユーチューバーであり弁護士でもある高橋裕樹氏は
「寝技で押さえ込む行為は首や腰の捻挫につながる可能性があり、適正な逮捕理由がなければ傷害罪に問われる可能性もある。逮捕の要件は判断が難しい」
と懸念を表明しています。
元警察官僚の沢井康生弁護士も、反撃を受けて自身が負傷したり、取り押さえられた容疑者の身元が動画で特定される場合は名誉毀損で訴えられる可能性があると指摘しています。
「私人逮捕は法的根拠がある行為ですが、一般人にとってはバランスをとるのが難しいです。警察を呼べない状況や時間がかかる場合以外では、まず警察に通報することを優先してほしい」
と述べています。
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