野球の最高峰であるアメリカのメジャーリーグで活躍しているイチロー選手が、
2016年の7月16日(日本時間17日)に当時の敵地であるセントルイスで、
カージナルスと言うチームとの試合に出場しました
セントルイスと言えば熱狂的な野球ファンが多く、
「ベースボール・タウン」として知られている街です。
この時イチロー選手は、
史上30人目となるMLB通算3,000本安打まで残り6本と迫っていました。
そんな状況の中で、相手チームの捕手からある粋な計らいを受けたのです。
それに対して、イチロー選手は惜しみない感謝の気持ちを表明しました。
粋な計らい
場内アナウンスで「代打イチロー」が告げられると、
球場では自然とスタンディングオベーションが起こりました。
3,000本の金字塔に近づくレジェンドへ、
ファンが惜しみない喝采を送ったのです。
そんな素敵は時間を少しでも延ばそうと、
カージナルスの捕手であるヤディアー・モリーナ選手はある行動を取りました。
彼はプレートの前のごみを払うような仕草を見せながら、
ゆっくと持ち場に戻ったのです。
次の日の2戦目もプレートを外してマウンドの後方に立ち、
惜しみない拍手を引き出しました。
もちろん、第3戦目もです。
敵地のスタジアムで、
相手ファンと相手選手が一体となって行なった華麗な演出に、
イチロー選手は感激しました。
「一生忘れない…」
「この3連戦は一生忘れないでしょうね。ファン、そして、モリーナとウェインライトがしてくれたこともそうです。セントルイスでなければ、こんな経験できなかったと思います。あんなに皆さんからオベーションをいただいたし、ウェインライトがしてくれたことなんて、もう彼らを敵として見られませんでしたよ。すべて最高の経験でした」
イチロー選手はこのようにコメントしています。
イチロー選手が日本のみならず、
海外の野球ファンからも愛されていると言うことがよく分かりますね。
そして何より、モリーナ選手やウェインライト投手の行動にも、
1人の人間としての愛を感じました。
ところでイチロー選手は、これまでに数々の名言を残してきました。
その中に、
『小さいことを重ねることが、とんでもないところに行くただひとつの道』
という言葉があります。
きっと彼は心にこの言葉を刻んで、1本ずつ安打を重ねたのでしょう。
アジア人初の偉業
このマーリンズとカージナルスの3連戦の3戦目、
イチロー選手は4打数3安打1四球1得点を大活躍しました。
打率は,347に上昇。
そして2016年8月7日、敵地でのコロラド・ロッキーズとの試合で、
とうとう史上30人目となるMLB通算3,000本安打を達成したのです。
ちなみこの記録を達成したのは、アジア人で初めてとなる偉業でした。
2019年2月現在、
かつて自身がメジャーリーグで初めてプレーした球団でもある、
マリナーズとマイナー契約することが明らかになっています。
さらに、3月に行われる東京ドームでのメジャーリーグ開幕戦では、
特別にメジャー契約されて日本で凱旋出場するとされています。
今後の彼の活躍に期待したいですね。