母親と自分
今、あなたのお母さんを思い浮かべてください。
この世に生まれてきて最初の記憶の中に、
あなたのお母さんはいませんか?
幼稚園などの運動会やお遊戯会の時、
大勢の人の中であなただけをまるでアイドルを見ているかのように、
目を輝かせているお母さんはいませんか?
悲しい時は一緒に泣いてくれ、
少しうるさいけれど本気で怒ってくれるお母さんはいませんか?
ここに、自分の母親がガンにおかされて2度と会えなくなってしまい、
そこでやっと「母親」の存在を気づかされた青年が心のリストを紹介してくれました。
彼は18歳から大学で一人暮らしをしてから、
ほとんど母親と顔も合わせていなかったようです。
新しい生活を目の前に、彼の生活の中に母親の存在は薄れていきました。
「母がいない」という事
しかし現実に母親がこの世から消えてしまうと、
彼の世界が変わってしまいます。
彼が母親を亡くしてはじめて知った、
1年目の事をリスト形式でご紹介します。
1、何も起こらないことはわかっているが、母親の電話番号、メールに反応がないか確かめてしまう。
2、「あんたこれ好きやんな」と言ってた食べ物を食べる回数が増える。「そんなんばっか食ったらあかん」と言ってた食べ物を食べる回数も増える。
3、外食すると、母親の得意料理だったものに目がいくようになる。母親の得意料理を作ってみるが、全然味が似てない。
4、今まで思い出したこともない思い出が大量に出てくる。夜になると、「お化けでいいから出ないかな」と思う。
5、何度言われても守らなかった言いつけを急に守るようになる。
6、自分と一緒に写っている写真が無性に欲しくなる。母親が自分を愛していたという証拠、痕跡を探してしまう。
7、母親の文句を言っている知り合いに「そんなこと言ってる暇あったら親孝行しとけ」と言いたくなる。
8、驚くほど周りには冷静に変わりなく接することができるが、一人になったとき堰を切ったかのように涙が止まらなくなる。
9、親戚や知人から、母親は自分のことをどう語っていたのか聞きたくなる。
明日のことは誰にもわかりません。
後悔する前にお母さんに一言声を掛けてみませんか?
「ママおはよう」
「母さん元気?」
「お母さん、調子どう?」
など、子供が掛けてくれるこの一言で、
母親はとても幸せになれることでしょう。