息子をビンタ
ショッピングモールで赤ちゃんと5歳の男の子を連れたお母さん。
男の子はぐずっていてお母さんは物凄い剣幕で叱りますが、
男の子はモール中に響き渡るほどの大泣きで全く動こうとしません。
とうとうお母さんは堪忍袋の尾が切れ、
「いいかげんにして!」と男の子のほっぺたを平手打ちしてしまいます。
その様子を見ていた周囲の人々からヒソヒソと、
「虐待じゃないの?」「通報する?」という声が上がりました。
そこへ1人のおばあさんがやってきて、
「お母さん、大変だね」と声を掛けました。
この見知らぬおばあさんの言葉で、お母さんは泣き崩れてしまいます。
おばあさんの言葉
おばあさんは続けて、
「お母さんも本当に大変ね。赤ちゃんが生まれてから、ちゃんと寝てないんでしょう?それはイライラもするわよね。」と言いました。
さらに男の子にも、
「ぼくも頑張ったねぇ。よく泣いたね、偉い偉い!赤ちゃんが生まれてから、お兄ちゃんだから我慢しなさいって言われて、ずっと頑張ってきたのよね。」
と声を掛けました。
おばあさんは続けます。
「お母さんもぼくも、ふたりとも偉い偉い!」
そう言って男の子とお母さんの頭を撫で、
その場を去って行きました。
お母さんは男の子をぎゅっと抱きしめて、
ショッピングモールの通路の真ん中で、
その子以上に泣き崩れてしまいました。
わんわんと泣いているお母さんに、
誰かがそっとティッシュを差し出しました。
皆さんはこういう時、お母さんに声を掛けたり、
ティッシュを差し出すことができますか?
私たちはとかくその時の状況だけで、
「子供を殴るなんてひどい親だ」と判断してしまいがちです。
最近では世間で虐待などが騒がれていることもありますし、
尚更そうなのだと思います。
今回ご紹介するエピソードから、
私たちはどう考え行動すれば良いのでしょうか?
母親ならではの経験
赤ちゃんが生まれ、
やっとのことで買い物に来たら上の子がぐずってしまい、
一刻も早く帰りたいという気持ちと人前で騒がれる恥ずかしさで、
思わずイラっとして怒鳴ってしまう。
挙句の果てに、酷い親だと責められてしまう。
お母さんはきっと泣きたかったでしょう。
きっと今回のお母さんのように、
泣けないお母さんもたくさんいると思います。
普通は、見知らぬ他人の家庭の事情は、
放っておくしかないと思ってしまいますよね。
頼まれたわけでもないですし余計なお世話だろうな、
と考えてしまいます。
ですが、このおばあさんはそんなことを考えませんでした。
おばあさんは、
さらっと他人のはずのお母さんに力を貸していました。
他人の家の事だけれど私たちの前で起きることは、
すべて私たちにとって必要なことです。
時と場合にもよりますが他人に流されず自分で判断して、
目の前で困っている人を助けられるようになりたいものですね。