ヨーロッパオオヤマネコ
みなさんは一般的に家庭で飼われている猫とは違う、
大きな猫を見たことありますか?
オオヤマネコ属では最大種と言われる、
「ヨーロッパオオヤマネコ」。
体長が80~130センチ、
体重は18~30キロになると言われています。
普段はネズミやうさぎなどの小動物を捕食していますが、
時には自分の身体より大きな鹿などを襲うこともある、
獰猛な動物です。
縄張り意識のほか警戒心や攻撃性も高いため、
迂闊に近づくことができないとされています。
今回ご紹介するのは、
ロシアのサンクトペテルスブルグにある動物園
「レニングラード」にいるヨーロッパオオヤマネコ
「リンダ(メス)」のイメージを大きく覆す姿です。
先ほども説明した通り、ヨーロッパオオヤマネコは獰猛な動物。
そんなヨーロッパオオヤマネコ、
リンダが過ごしている檻に1匹の猫が侵入しました。
そう、一般的に人間に飼われているあの猫です。
リンダと一匹の侵入者
リンダがまだ小さい子猫の時、
餌を求めてリンダの飼育スペースに、
1匹の野良の子猫が迷い込んできたのです。
縄張り意識が高いと言われているオオヤマネコ。
ところがリンダは威嚇するどころか、
迷い込んだ野良の子猫に自分の餌を分け与えたのだそうです。
以来その子猫は「ダスジャ」と名付けられ、
2匹はお互いを毛づくろいしてあげたりじゃれあったりと、
とても仲良く過ごしました。
すくすくと成長した2匹。
ところでオオヤマネコと家ネコは、
大きさが大分違ってきます。
動物園の人気者
しかしだんだん体格差が大きくなってきても、
相変わらず2匹は仲良しのままでした。
通常は動物園の飼育ブースに、
ほかの野生動物を一緒に飼う事は禁止されています。
ですが動物園側もこの2匹を見守ろうという事になり、
特例を設けて正式にダスジャを動物園の一員として、
迎え入れたそうです。
リンダとジャスダは動物園の人気者になり、
2匹を目当てに来場する人も増えたのだとか。
近年飼育されているオオヤマネコの、
森林への再導入が試みられ、成功しつつあるようです。
野生のオオヤマネコでは見られない姿を見せてくれる、
リンダとジャスダ。
これからも仲睦まじく過ごしていって欲しいですね!