ミシシッピ州ジャクソン出身の、
ニコールさんとデオンタ・ベネットさん。
2人は仲の良い夫婦です。
ニコールさんが2人目の子供を妊娠した時に、
デオンタさんはあることを思いつきました。
ニコールさんのお腹が大きいうちに、
記念写真を撮ろうと思ったのです。
それでデオンタさんは、
プロのフォトグラファーに写真撮影を予約しました。
しかし出産予定日の2ヶ月前、
撮影日の数日前に、
デオンタさんはこの世を去ってしまったのです。
予約通りの写真撮影
家族は悲しみに暮れましたが、
ニコールさんは写真撮影をキャンセルしませんでした。
予定通り家族全員の写真を、
フォトグラファーに依頼したのです。
「どうやって?」と不思議に思うでしょう。
それが下の写真です。

フォトグラファーのシドニー・コンレーさんは、
夫婦が数年前に結婚した時に撮影した、
同じ公園で撮影しました。
そしてそこにデオンタさんの写真を、
合成して加えたのです。
夫と共に・・・
家族を見守るように見つめる、
デオンタさんの姿を加えました。
彼もきっとその場に居たかっただろうし、
今でもどこかで家族を見守ってだろう、
とシドニーさんはこの写真を作成したわけを話してくれました。

何か特別なものを残したかった、
息子にも父を知らずに育つ娘にも、
思い出になるようなものが欲しかった、
とニコールさんはこの写真を撮った理由について話しています。
フォトグラファーのウェブサイトに公開されたこの写真は、
10万回以上シェアされました。

突然訪れた最愛の人の死。
しかしその悲しみを乗り越えて、
これから来るであろう様々な困難に、
打ち勝っていかなければなりません。
そんな時、この写真はデオンタさんが見守ってくれているのだ、
という家族の心の支えになることでしょう。