壁の内側から子猫の鳴き声
ある日の夏、
カリフォルニアのとある家でどこからか聞こえてくる、
猫の小さな鳴き声に住人が気付きました。
住民は鳴き声を頼りに猫の居場所を探し始め、
しばらくしてその声が、
石壁の内側から聞こえていたと判明します。
住民が壁に穴をあけたところ、
生後3日程度しか経っていない子猫がいました。
母親を探しているかのように、
必死に鳴いていた子猫でしたが、
結局この猫の母親は見つかりませんでした。
子猫は救出された後、
すぐに動物病院へ連れて行かれました。
子猫がいつから壁の中にいたのかは分かりませんが、
真夏で厳しい暑さが連日続いていたこともあり、
もう少し救出が遅ければ死んでいたかもしれなかったそうです。
素敵なママ
子猫を引き取ったのは、
調馬師のクリスティンさんという女性です。
2時間おきにミルクをあげてベッドでは一緒に眠り、
外出する際は毎回連れて行きました。
猫と出かける時は常に抱っこひもを使い、
猫用品を大量に持って動いていたため、
「まるで子供ができたみたいだね」
と周囲から冗談を言われることもありました。
それほどにクリスティンさんは、
子猫のことをいつも大切にしていたのです。
「ウォールE」と名付けられた子猫は、
ママであるクリスティンさんが大好きです。
生後は死の危機に瀕していましたが、
今では一緒に住んでいる猫のスクエーカーとともに、
元気に遊んでいます。
立派に成長
クリスティンさんは、
当時すでに2匹の猫を飼っていました。
そのためウォールEは里親として育て、
新しい飼い主さんはその後に探そうと思っていたそうです。
しかしウォールEを育てているうち情が移っていき、
2週間経った時にはそのまま自分の家で、
飼うことを決めていました。
ウォールEは大好きなクリスティンさんと、
いつも一緒に行動します。
リードをつけて散歩に出かけたり、
車や馬に乗ったりキャンプをするなど充実した日々です。
クリスティンさんも同じようにウォールEのことが大好きで、
可愛い姿を見れば自然と笑顔がこぼれます。
救助された当初はとても小さかった子猫が、
今ではたくましく立派に成長しました。