海賊から豪華客船を護衛
アラビア半島とソマリア半島に挟まれたアデン湾では、
ソマリア海賊による襲撃の問題が長年続いています。
自衛隊を含めた各国の対処で被害は減少傾向にありますが、
危険な場所であることに変わりないのです。
しかし2018年4月、
日本の客船「飛鳥Ⅱ」は、
世界一周クルーズでそのアデン湾を通過する必要がありました。
そこで海上自衛隊は、
客船の護衛任務をすることになったのです。
海上保安官8名を含めた210名が乗る第29次隊
「せとぎり」と哨戒機で、
周囲の安全確認を行います。
少しでも怪しい船を発見したら海賊か否かを見極めて、
飛鳥Ⅱが無事にアデン湾を渡りきるまで、
自衛隊は警戒を怠りませんでした。
垂れ幕
任務遂行後にせとぎり乗組員は飛鳥Ⅱへ向かい、
手旗信号で「貴船の安航を祈る」
というメッセージを送ります。
飛鳥Ⅱはそのメッセージに応えるかのように、
「見守ってくれてありがとうございます」
と書いた垂れ幕を船に掲げました。
後に飛鳥Ⅱの船長の小久江尚さんから自衛隊に、
「護衛艦せとぎりのみな様へ」
と書かれたお礼状が届きます。
そこには危険な状況の中、
船を最後まで守り抜いてくれた自衛隊の人たちへの、
感謝の気持ちがつづられていたのです。
危険な地域を通り抜けるにあたっては、
大きな不安を抱えていたことでしょう。
自衛隊への感謝や、
全員が無事だったという喜びなどが伝わってきます。
ネットの反応
今回の出来事は、
日本ではあまり報道されていなかったようですが、
日本国民が危ない目に遭わないように、
海外でも今回のような任務にあたっています。
客船の乗組員や船客は、
心からの感謝を垂れ幕やお礼状で表したのでしょう。
今回の件に対し、
ネット上では驚きや称賛の声が上がっています。
・まさに守護神!
・もっとこういった自衛隊の活動が報道されるべき
・海外でもこんなに自衛隊が活躍してくれているとは知らなかった
私たちが船で安全に海外旅行を楽しめるのは、
自衛隊が陰で支えてくれているおかげなのだ、
ということがよく分かりました。