離れようとしないクラッチ
猫が大好きなアンディ・ブルマゲンさんと、
婚約者のジェシカ・パーケンさんは、
地域にある小さなシェルターを訪れました。
そこに、大きなトラ猫がいたのです。
2人がケージから出して抱っこすると、
大きな猫はしっかりとジェシカさんにしがみつきました。
ジェシカさんが背中を優しくなでると、
猫は嬉しそうに顔を擦り付けて離れようとしません。
「この子は、2週間前からシェルターにいたようでした。他の動物や子供とは仲良くできないようでしたが、とても愛おしく思い『クラッチ(しがみつく)』と名付けたのです。」
ジェシカさんはこのように語っています。
最愛の飼い主に会えたクラッチですが、
ジェシカさんにはある事情がありました。
飼えない事情
2人の家には、
19歳になる超高齢のシニア猫がいました。
しかも甘えん坊で、
他の猫とは暮らしたことがないとのこと。
さらに2人には、
クラッチの苦手な幼い子供がいるのです。
現状では、
とてもクラッチを家族に迎えられるような状況ではありません。
もし無理に家族に加えたら、
家庭内が混乱に陥るのが目に見えるようです。
様々な条件が重なり、
2人は自分たちを必要としているクラッチを、
泣く泣くあきらめます。
このような時、
「ごめんね、うちでは飼えないの…」
と終わらせてしまいがちですが、
ジェシカさんたちは違いました。
少し難しいクラッチに、
せめて新しい家族が早く見つかるように、
行動を起こしたのです。
クラッチをアピール
「クラッチをおろそうとすると、しがみついて離れないのです。その時、私の目から涙がこぼれました。家族として迎えられず、本当につらかったです。」
ジェシカさんはこのように語ります。
2人はジェシカさんとクラッチの動画を、
地域のFacebookグループに投稿し、
飼い主さんになってくれるようにアピールしました。
動画をシェアした後、
ジェシカさんが再びシェルターに行くと、
グループの人たちがクラッチの周りに集まっていたのです。
そして無事に、
クラッチの新しい飼い主が決まりました。
ジェシカさんが引き取ることができませんでしたが、
クラッチの魅力を人々に伝えることはできたのです。
クラッチを幸せにしたいという思いが通じたのですね。
本当は人間が大好きだったクラッチ。
新しい家族と幸せに暮らせますように!