疲れ果てた様子のルイ
ニュージーランドに住んでいるマロリンさんの家族は、
ルイという犬を飼っています。
ある日そのルイが、
いなくなってしまったことに気がつきます。
ルイは12歳の老犬なので、
もしかしたら帰り道で、
迷子になってしまったのではないかと心配していた所、
彼は疲れ果てた姿で帰ってきました。

歩くどころか立っているのもつらそうな愛犬は、
地面に崩れ落ちるように座ります。
マロリンさんたちはその姿を見て、
「誰かに危害を加えられたのでは?」
という不安が頭を過ぎりました。
何か手掛かりはないか、
ルイの体をよく見てみたところ、
首のあたりに見慣れないメモのようなものが、
くっついているのを発見します。
謎のメモ
「ルイは今日のヒーローだよ。彼は枝の山に引っかかってもがいていたマディのところに、ボクを連れて行ってくれたんだ。」
メッセージを書いたのは、
近くで農家を営んでいるロブさんです。
マロリンさんたちは早速、
ロブさんに連絡をとって、
詳しい事情を聞きました。

ロブさんはその日、
朝からいなくなった飼い犬のマディを探し、
焦っていたのですが、
そんな彼の前にルイが、
何かを訴えかけるような様子で現れたのです。
「この犬は何かを知っているに違いない!」
と感じたロブさんは、
ルイの後についていきました。
そして、
愛犬が苦しんでいる姿を発見したのです。
ヒーロー・ルイ
しかもルイは、
ただマディの居場所を教えるだけではありませんでした。
枝の山に引っかかっていたマディをロブさんが救出する際、
ルイは枝を引っ張って土を掘り起こし、
必死に救助作業を手伝ってくれたのです。

高齢で体の融通がきかなくなりはじめていましたが、
困っている他者が目の前にいる
「ヒーロー」のルイにとって、
そんなことは関係なかったのでしょう。
マロリンさんは最後にこう語りました。
「私は、ルイを本当に誇りに思います」
その想いはきっと助け出されたマディ、
そして彼のもとまで導かれたロブさんも同じはずです。