樹々の葉が無くなり、
緑の少ない冬はバードウオッチングの季節です。
林や草原に生息している野鳥は敵から身を守る、
パートナーを見つける理由で、
羽の色を変化させる個体が多く、
その変化も野鳥を楽しむ魅力かも知れません。
そのような野鳥に、
「ホシムクドリ」という鳥がいます。
ムクドリより少し小さめのホシムクドリは、
冬は黒に星がちりばめられているように、
白や黄白の斑点模様がみられる小鳥です。
世界的に見られる鳥ですが、
日本には冬鳥として西南日本で少数渡来しているそうです。
そのホシムクドリを、
外国の写真家が素晴らしい状態で撮影しました。
撮影後に写真を整理していると、
驚くような1枚が取れていたとのこと。
鳥の群れの写真
「ダニエル・ビーバー」さんは、
ドイツ出身のフォトグラファーです。
スペイン北東部の海岸上空を飛ぶ、
ホシムクドリの群れを撮影したダニエルさん。
撮影し終わった写真を、
パソコンで確認していたそうです。
そこで「驚くような1枚」を発見します。
その写真をダニエルさんは、
国際コンペに出品したところ、
見事に最優秀賞を獲得しました!
ホシムクドリは繁殖能力がすごく、
鳥の世界では迷惑がられたりもしています。
そしてあまり派手ではありませんが、
夏には光沢のある緑や紫色をした美しい鳥です。
奇跡の1枚
無数のホシムクドリが群れをなし、
1羽の巨大な鳥となって羽ばたいています。
「これまでもずっとホシムクドリの群れを追ってきたけど、望みどおりのショットが撮れたことは一度だってなかった。そして最終的にあの場所にたどり着いて、4日間連続で彼らの姿を撮影し続けたんだ。鳥たちの群れが奇妙な形を作り出すことはたびたびある。何が生み出されるかは完全にランダムで…ときおり、それは私たちの心に刻まれるような、幻想的な模様を描くんだ。」
この作品について、
ダニエルさんはこのようにコメントしています。
ホシムクドリに注目し、
根気強く撮り続けてきた成果がこの作品。
鳥の神様はダニエルさんに、
奇跡を見せてくれたのかも知れませんね。