愛猫の安楽死の危機
イギリス在住で自閉症のキアン君(11歳)と、
その愛猫であるシンバは、
7年前に出会って親友となりました。
しかしそのシンバが道路で車にひかれてしまい、
瀕死の状態に陥ります。
動物病院へ運ばれたシンバですが、
そこで勧められたのは安楽死でした。
治療で回復する可能性が少ない上に、
治療でシンバの体にかかる負担も大きいとのこと。
キアン君の家族は悩んだ末、
シンバとお別れするという苦渋の決断をします。
しかし親友との別れを、
キアン君だけが受け入れられず床に座り込み、
「シンバを助けて」
と叫び続けます。
そんなキアン君の行動が、
思わぬ奇跡を起こすことになりました。
思わぬ奇跡
キアン君の母親によると、
最後のお別れをしようという時、
いきなり怪我を負った後ろ足を、
シンバが必死に動かし始めたのです。
そして、力を振り絞って鳴き声を上げたのです。
その姿はキアン君と同じように、
シンバもまた親友の側に居たい、
と主張しているように見えたと語っています。
キアン君はずっと安楽死に反対し続け、
シンバは大怪我を負ってもなお、
必死に生きようとしていました。
そんな彼らの姿を見て、
動物病院のスタッフたちは奇跡を信じようと、
シンバの手術をすることにします。
キアン君の家族も、
時間と費用がどれだけかかろうと、
シンバを全力で手助けし続けると誓ったのです。
親友の支え
その後のシンバは手術を無事に終え、
完治に向けて現在も治療を続けているそうです。
シンバが寂しい思いをしないよう、
一家は往復7~9時間をかけて、
毎日のように動物病院へ行っています。
今までシンバに支えられてきたキアン君ですが、
この7年の間に見違えるほどたくましい成長を遂げ、
今ではシンバを支えられるまでになりました。
「シンバは僕を必要としている。だから僕はできる限りシンバの側にいてあげたいんだ。」
こうコメントしたキアン君は、
シンバをこれからも支え続けていくと誓っています。
無事にシンバが回復して、
またキアン君たちと幸せに暮らせると良いですね。