チワワのMIXのクライドと、
ラブラドールMIXのボニーは、
アリゾナ州の
「Maricopa County Animal Care & Control(MCACC)」
に放浪犬として一緒に収容されました。
少しテリア系の血が入っているクラウドは、
小さな犬でした。
一方ラブラドールMIXのボニーは、
クラウドよりも数倍も大きいです。
体のサイズは違っても、
2匹はとても仲良しでした。
凸凹コンビの強い絆
クラウドは保護されての生活で、
1日中ボニーの背中に乗っていました。
初めは偶然だと思っていたスタッフでしたが、
2匹は仲が良いことに気がつきました。
スタッフは2匹を同じ犬舎に入れて様子を見ると、
2匹の絆は想像以上に強いことがわかりました。
1日のほとんどをボニーの背中で過ごすクラウドは、
そうすることで心の不安を取り除いていたのでしょう。
お互いに飼い主もいなく、
捨てられた環境で暮らしていくうちに、
2匹は寄り添って暮らすのが、
生きる道だったのかもしれません。
そのことに気づいたスタッフは、
どうにか2匹を一緒に飼ってくれる、
里親さんを探したいと思いました。
大事な相棒
眠る時も、
ボニーはクラウドを抱きしめるように眠ります。
互いに体をぴったりくっつけて眠っている様子は、
まるでボニーが小さなクラウドを守っているようです。
何があるかわからない外の世界で、
野良犬として暮らしていくうちに、
そんな習慣ができたのでしょう。
彼らは強い信頼関係で結ばれているのです。
一緒にいることで互いの不安を和らげる、
いわば生きるための大切な相棒なのです。
誰にも2匹を引き離すことはできません。
しかし保護犬の里親になるということは、
なかなかできることではありません。
まして2匹を同時に引き取ってくれる、
飼い主が見つかるかどうか疑問でした。
旅立ちの日
それでもMCACCのスタッフは、
この2匹を一緒に引き取ってくれる、
里親が見つかることを願っていました。
そんな折、嬉しい知らせが入りました。
2匹を同時に引き取ってくれる、
里親さんが見つかったのです。
新しく里親さんになってくれた家族の人たちは、
2匹の事情をよく理解してくれました。
そして2匹のワンちゃんと、
施設のスタッフの夢が叶う瞬間がやってきたのです。
2017年8月4日、
ボニーとクラウドはめでたく、
同じ家族の元に貰われていきました。
新しい家族はご夫婦と3人の娘さん、
そして2匹のワンちゃんと、
それはそれは大家族になりました。
どんな困難も、
2匹で乗り越えてきたボニーとクラウドは、
これからずっと一緒に暮らせるのです。
新しい飼い主さんの愛情に包まれて、
今度こそ2匹は幸せになってほしいですね。