ワンちゃんの気遣い
猫ちゃんは赤ちゃんを出産したばかりで、
ダンボールの中で休んでいるようです。
一緒に住んでいるワンちゃんは、
赤ちゃんのことが気になって仕方ないのか、
段ボールのすぐ傍に座っています。
生まれたばかりの小さくて可愛い子猫たちを、
少しでも見てみたい気持ちがあるのでしょう。
しかし優しいワンちゃんは、
ママ猫を刺激したくはないようで、
背後から中をそ〜っと覗きます。
しかしワンちゃんの気遣いが仇となり、
子猫たちはママ猫の陰に隠れてしまい、
よく見えない状態になりました。
これでは子猫たちが見れないと、
ワンちゃんは後ろ足で立ち上がります。
見たいという気持ち
ワンちゃんはそ〜っと立ち上がった後、
よく見ようと上体を前へ傾けます。
生まれたての小さな子猫たちを、
どうしても見たいようです。
ワンちゃんの中で、
「もっとしっかり見たい！」という気持ちが、
どんどん大きくなっていきます。
気持ちが強くなるにつれて、
ワンちゃんの体もより前のめりになってます。
このままではママ猫に、
「近付きすぎだ」
と怒られてしまうかもしれません。
そう心配してしまうほど近づいた後、
ワンちゃんも自分の姿勢に気付いたようです。
ハッとした後に、
ダンボールへ片方の前脚をついて、
体をちょっと離しました。
見守るワンちゃん
我に返ったワンちゃんは、
距離を取り直しました。
ですがそうしている間も、
子猫たちへ視線が釘付けになっています。
「なんと可愛いのだ…」
といった表情を浮かべており、
まるで我が子を見ているかのようです。
猫ちゃん一家を見守るその眼差しは、
静かで温かいものです。
子猫が立派に成長してやんちゃに育ったら、
きっとたくさん遊べますね。
そうなる時までワンちゃんは、
子猫たちを優しく見守ることでしょう。
そっと覗き込んで、
猫ちゃん一家が驚かないように配慮する、
ワンちゃんの優しさに心が温かくなります。
