仏像をCTスキャン
アメルスフォールト主要病院の、
ミアンダ医療センターの複数の医師達が、
ある仏像をCTスキャンしてみました。
スキャンされた仏像は中国から運ばれ、
オランダのドレンテ博物館で展示されていたもの。
まず内臓の状態について、
胃腸肝臓専門医の医師が、
内視鏡で覗いてみたところ、
内臓のあった場所からは、
ありとあらゆる腐敗物に混じり、
なんと古代の漢字を記した、
紙屑が発見されました。
仏像の底は、
割と荒い作りになっていましたが、
保存状態の良いミイラの姿を確認した後、
骨をサンプル抽出し、
DNA検査に回したそうです。
即身仏?加漆肉身像?
このミイラはLiuquanと言う名の、
位の高い僧侶とされています。
瞑想を続けてそのまま絶命した後、
即身仏として銅像に入れたのはないか、
という見解がある中、「即身仏ではない」
という意見もあるようです。
「加漆肉身像」ではないかとの事で、
即身仏と違い補強と装飾のため、
遺体に幾重にも麻布を巻き、
漆を施してさらに彩色することで、
ミイラを作り上げる技法が使われている、
との説もあります。
中国の唐の時代に、
高僧のミイラ像を作る時に使われた方法なのだとか。
いずれにしても、
亡くなった人間が銅像に入れられ、
この先もずっと銅像の中で、
祀られ続ける事には変わりはありません。
1,100年前に亡くなった人が、
現代の技術を用いてその姿を現すのは、
なんだか感慨深いものがあります。
もしかしたら他の仏像の中にも、
人間が入っているかもしれませんね。