ラスベガスの銃乱射事件
2017年10月1日の夜、
銃乱射事件がアメリカのラスベガスで起きました。
アメリカでの単独犯による銃乱射事件で、
史上最悪の被害をもたらし、
死者は58人で負傷者は500人以上にのぼりました。
元米軍兵士のテイラーさんは事件の現場である、
カントリーミュージックのコンサートに居合わせていました。
幸運にもケガはなく、
彼は会場から抜け出すことができました。
大勢の人たちがパニックに陥る中、
テイラーさんはコンサート会場の近くにある、
駐車場へ向かいました。
キーがつけっぱなしのトラックを見つけたテイラーさんは、
すぐに彼の友人たちとその車に乗り込んだのです。
つまり、彼はトラックを盗み出したのです。
トラックを盗んだ理由
テイラーさんたちが現場へ戻った時、
銃乱射はまだ続いていたそうです。
それでも彼らはためらわずに、
大ケガを負って動けない人たちをトラックに乗せ、
病院へと連れて行きました。
「俺たちもすごく怖かった。でもあの状況で救急車はすぐにやってこないから、すぐにケガ人を病院へ連れてく必要があると思ったんだ。」
十数人のケガ人を、
病院へ連れて行ったテイラーさんたちは、
すぐに現場へ戻って、
他のケガ人たちを助け出しました。
瀕死の重傷を負った人には、
救命措置を移動中に施したそうです。
「米軍における訓練が役立った。そのおかげで冷静を保ちつづけられたと思う。」
トラックの持ち主の反応
その翌日、
無断で使用されたトラックの持ち主から、
テイラーさんへ連絡がありました。
人命救助が理由だったとはいえ、
トラックを「盗んだ」と言われてもおかしくありません。
しかし事情を聞いた持ち主の男性は、こう言いました。
「車のキーさえ返してくれれば、後のことは済んだことだから構わない」
テイラーさんたちは事件当日、
救急車が到着するまでに約30人もの重傷者を、
病院へ連れて行きました。
もしテイラーさんたちの救助がなければ、
被害者は更に多くなっていたかもしれません。
人々を救出するため、
自身の命を危険にさらしながら行動した、
テイラーさんたちに心から拍手を送りたいですね。