泣ける

自立のためとはいえ、湖でひとりぼっちだった白鳥が起こした奇跡とは?

母親とふたりきり

ある湖で、一羽の白鳥のヒナが母親と共に暮らしていました。

通常白鳥は3、4羽の兄弟と共に行動をするものですが、

どうやらこのヒナの兄弟たちは外敵に襲われて亡くなってしまったようでした。

兄弟を亡くすという悲しい経験をした白鳥の親子を見付けたのは、

この湖周辺をサイクリングしていた男性でした。

男性は小さく可愛らしいヒナの姿に心を奪われ、

次の日もその次の日も白鳥の親子に会うためにこの湖を訪れました。

ある日、いつものように白鳥の親子に会うためにやってきた男性は、

いつも子どもと一緒にいる母親の姿が見えなくなったことに、驚きを隠せませんでした。

白鳥は子どもを独り立ちさせるために、

ある程度が大きくなると母親は子どもから離れていく習性がり、

この子供も独り立ちのために広い湖にひとり置いていかれたのでした。

ひとりぼっち

男性は広い湖にひとりぼっちになってしまった白鳥を不憫に思い、

毎日この湖を訪れるようになりました。

ある日、湖を訪れて白鳥にエサを与えるのが日課になった男性に、

とても感動する出来事が突如として起こりました。

なんとひとりぼっちだった白鳥に、カモの仲間ができたのです。

種類こそ違いますが、同じ水鳥としてカモと白鳥は仲良く湖を泳いでいました。

男性はその白鳥の姿を見て、「もうこの白鳥も寂しくない」と安心したそうです。



奇跡

しばらくするとこの白鳥は、湖へ釣りに来る人たちのアイドル的存在になりました。

また白鳥の噂を聞きつけた人々が、白鳥目当てでこの湖を訪れるようになったのです。

今までは釣り人くらいしか訪れる人がいませんでしたが、

多くの人が訪れるようになって閑散としていた湖に活気が戻ったのです。

この湖の白鳥は他の白鳥とは異なり、

灰色がかった体をしていましたが誰もそれを気にせず、

むしろそれがチャームポイントとして多くの人たちに愛される白鳥になりました。

たった一羽の白鳥が、湖に奇跡をもたらしたのです。

この先冬が訪れても白鳥が暮らしていけるように、

釣り人たちが協力して白鳥を見守っていくそうです。

湖に訪れる人々に助けられ、

カモの仲間たちと一緒に白鳥はこれからも幸せに暮らしていくことでしょう。