今回ご紹介するワンちゃんは、名前を「ラナ」と言います。
野良犬として兄弟と一緒にいたところを保護され、
スーザン・シャムレッフェルさんという方の自宅へと引き取られました。
外が寒くなってきたある日、スーザンさんはラナへ毛布を1枚渡しました。
翌朝、庭へ様子を見に行った彼女は心打たれる光景を目にしたのです。
ラナと毛布
ラナはフェンスの外側に座っている1匹の野良犬と一緒に、
前日もらったばかりの毛布を分け合っていたのです。
これなら2匹一緒に使うことができますし、
地面から立ち上る冷気からも体を庇えるので、寒さに凍えることもありません。
それからというもの、スーザンさんは家の近所でその野良犬を見かけるようになりました。
しかし近づくだけで逃げてしまうため、水と食料を置くことしかできないそうです。
野良犬にとっては、今まで同じ境遇にいたラナだけが心を許すことのできる相手であり、
ラナにとっても彼はいまだ大切に思っている仲間なのでしょう。
優しいラナ
スーザンさんはラナのことを、
今まで出会ったワンちゃんの中で一番優しい子だと評します。
そして、忘れがちになってしまう大切なことを、
彼女が思い出させてくれると語っています。
かたや外で野良として生きるワンちゃん。
かたや人間に飼われて温かい毛布を与えられるワンちゃん。
お互い全く異なる環境に身を置くことになった今でも、
なお友達を想い続けているラナの行動に強く心を打たれました。
今はまだスーザンさんに心を開いていない様子の野良犬ですが、
時がたてば少しずつ慣れていくかもしれません。
彼が自らスーザンさんに歩み寄ってくれる時を願っています。