瀕死の子熊
アメリカに住む写真家のコーレイ・ハンコックさんはある日、
オレゴン州でハイキングを楽しんでいました。
そんな時、目は半開きで仰向けに倒れ、雨でびしょ濡れで固まっていた、
瀕死状態の子熊を見つけました。
オレゴン州の州法では、熊を生息圏外に持ち出す事は禁止されています。
しかしコーレイさんは、今にも息絶えようとしている子熊と自分の子供の姿が重なり、
見捨てることができませんでした。
動物病院へ
絶対にこの子熊を救うと強く心に決めたコーレイさんは、
瀕死の子熊を抱えて車に乗り込みました。
車の中で子熊に人口呼吸を行ない、近くの動物病院へ。
動物病院に運び込んだ時には、
子熊はいつ死んでもおかしくないほど衰弱しきっていましたが、
治療のおかげで少しずつ回復していきました。
称賛の声続々
州法を犯したコーレイさんですが、
通常では65万円以下の罰金、あるいは1年以下の懲役が科せられます。
これを承知の上で、目の前で瀕死の状態だった子熊を救ったコーレイさんに対し、
称賛の声が多く寄せられました。
また、オレゴン州警察も状況を考慮し、
コーレイさんの行為は罪に問わないことにしました。
目の前で命が絶えるのを何もしないで見るのは、あまりにもつらいことです。
コーレイさんの勇気ある決断と行動に、心からの称賛を惜しみません。