老人ホームに現れた猫
アメリカのシアトルにある老人ホーム
“ベイビュー・リタイアメント・コミュニティ”に、1匹の猫が現れました。
名前はピクルスと言い、ホームの人々に大変可愛がられました。
ホームにやって来た日、入居者たちはそのやせ細った姿を心配しました。
ピクルスはあるお家で飼われていたのですが、
飼い主があまり自宅に帰ってこなかったのです。
そのため適切な栄養をとることができず、動物病院に何度も入院していたのでした。
そんなピクルスがたまたま訪れたのが、この老人ホームでした。
入居者たちの優しさに、ピクルスは毎日このホームに通うことにしたのです。
ピクルスはホームの入り口のドアがセンサーで開くことを理解し、
いつの間にかひとりでホームの中に入ってくるようになりました。
迎え入れ
ピクルスが毎日老人ホームに通うようになったある日、
ピクルスの飼い主が引っ越しをすることになりました。
しかし飼い主は引っ越し先でピクルスが飼えないため、
老人ホームにピクルスを引き取ってほしいと頼んだのです。
もちろん老人ホームは快く迎え入れました。
ピクルスはとても親しみやすい猫で、
ホーム内で一晩中過ごしたり世話係のマリオンさんのベッドで一緒に寝たり、
朝になると起こしてくれたりと、とても人懐っこい性格でした。
ピクルスは老人ホームの1階を自分の生活スペースとして、自由に過ごしていました。
そして入居者がテラスを散歩すると、その後ろを一緒に散歩します。
そんなピクルスはお手伝いとして、
時計の針をサマータイムに合わせるというお仕事を任されることもあります。
偶然立ち寄った老人ホームで人々の優しさに触れ、
その老人ホームに毎日通い続けた結果、
そこが自分のお家になったピクルス。
これからも多くの人と触れ合って幸せに暮らしてほしいですね。