140ドル分のバラ
アメリカのニューヨークを走る地下鉄の車内で、
貧しい女性がバラの花を手売りしていました。
「1本1ドル、12本だと11ドルです。」
と周りの乗客に売り声をかけていると、スーツ姿の男性が近づいてきました。
男性は「手元に何本のバラがあるのか」と尋ねました。
「140本です」と花売りの女性が答えると、
「では全部で140ドルですね」と言って、
男性は懐から140ドル(約1万6,000千円)を取り出しました。
バラの使い道
花売りの女性から全てのバラの花を買った男性は、
次のような提案をしたのです。
「このバラはみんなに配ってあげてください。売るのではなく、ここにいる人たちにあげてください。いいですか?約束してくれますか?」
花売りの女性は「約束するわ」と答えましたが、
この男性の心温まる言葉に胸を打たれ、涙が止まらなくなりました。
男性が下車した後も、女性はしばらく涙が止まりませんでしたが、
男性との約束を果たすべく車内の人たちに声をかけました。
「バラが欲しい方、どうぞお1つ持っていってください。ただですよ」
車内の人たちはこの出来事に、笑顔と幸せに包まれていきました。
きっと地下鉄の車内には、バラの甘い香りと共に、
男性の優しい心が満ち溢れていたでしょう。
さりげなくこんな行動ができる男性は、やはり素敵ですね。