独りぼっちの子猫
メキシコのアルタミラで暮らしているエシカ・ロドリゲスさんは、ある日家の近くで小さな子猫を保護しました。まだ目も開いていない産まれたての子猫を、エシカさんは自宅に連れて帰ったそうです。
「ブランキス」と名付けられた子猫は家族の一員として迎えられ、エシカさんはまるで本当の子どものように大切にブランキスを育てました。小さく弱々しかったブランキスは、心優しいエシカさんの愛情でとても優しい猫に成長したのです。
さて、愛情深く成長したブランキスですがある日のこと。独りぼっちの不思議な姿をした赤ちゃんを背中に乗せて帰宅したそうです。
背中に赤ちゃん!?
ある仕事の準備で忙しい朝のこと。エシカさんの夫がリビングの方から大きな声で呼びかけてきました。「早くこっちに来て!ブランキスが背中に動物を背負っているよ!」
エシカさんが不思議に思いながら声のする方に向かうと、本当にブランキスの背中に小さな動物がくっついていました。驚いたことに背負っていたのは、オポッサムの赤ちゃんだったのです!
エシカさんは自分の目を疑いました。「この方法でオポッサムが赤ちゃんを運ぶ事は知っていましたが、まさかブランキスが赤ちゃんを背負って、私たちの所に連れてくるとは思いませんでした」とエシカさんは語ります。
まだ母親が必要な赤ちゃんとどこかで遭遇したブランキスが、自分の背中に登らせて安全な自宅まで運んで来たようです。さてその後、ブランキスはこのオポッサムの赤ちゃんをどうするのでしょうか?
まるで我が子のように…
少しネズミに似ていますが、オポッサムはカンガルーなどと同じく有袋類動物です。お母さんの袋である程度育つと、背中に乗せて子育てをします。
エシカさんは専門家のサポートを受けながら一時的に養育することにしました。ブランキスもこのオポッサムの赤ちゃんを溺愛しており、まるで我が子のように育て始めます。
「ブランキスはいつも優しく、猫以外の動物にも大きな愛情を持っているようです。ふたりを見ていると自然に心が温まります。ブランキスは私にとって特別な存在で、優しい彼女のことが大好きです。」とエシカさんは語ります。愛情深いブランキスの存在が、エシカさんへの恩返しなのかも知れませんね。