狂暴な猫
ボストンにある猫のたまり場で発見された1匹の野良猫。
その野良猫は「ココナッツ」と名付けられ、地元の動物愛護団体に保護されました。
発見された時、ココナッツは生きているのが奇跡とされるほど衰弱していました。
体中にダニが寄生し、目は感染症を患い、
慢性的な下痢など、多くの問題を抱えていました。
そしてかなり狂暴な猫だったのです。
ココナッツは施設で保護された後に治療を受け、体調も少しずつ回復しました。
しかし、ココナッツは過酷な生活環境から心にも深い傷を負っており、
スタッフの方々になかなか懐かなかったのです。
過酷な環境に置かれた影響でココナッツは狂暴化してしまい、
スタッフが近づくだけでも攻撃的な態度をとっていました。
注ぎ続けられる愛情
そのためスタッフは体を洗ってあげることもできず、
エサをあげることすら難しい状況だったのです。
心を開いてくれないココナッツに対して、スタッフたちからは
「安楽死させるべきかもしれない」という声も上がっていました。
しかしルネソンさんという女性スタッフは、
諦めずに毎日ココナッツに愛情を注ぎ続けました。
「周りの人はココナッツに未来はないと考えましたが、私はケージの中で一生を終えようとしているココナッツを見て、黙っていることが出来なかったのです」
とルネソンさんは語りました。
数ヶ月後、彼女の思いがココナッツに届き、
彼女に頭を撫でさせてくれるようになりました。
ココナッツのその後
それ以来すっかり心を開いたココナッツはルネソンさんと触れ合い、
少しずつ距離を縮めていきました。
ココナッツはその後、
施設を離れてフォスターペアレント(養い親)のもとで幸せに暮らしています。
この頃には、撫でられて気持ちよさそうな表情を見せてくれます。
そんなココナッツですが、耳と目がほとんど機能していないそうです。
それでもココナッツは、安全で安心できる場所で幸せに暮らしています。
ココナッツが今幸せに暮らしているのは、愛情を注ぎ続けたルネソンさんが居たからです。
いつまでも幸せに暮らしていてほしいですね。
出典:LoveMeow