ロン君の才能
「アニマルセラピー」とは動物と触れ合うことで、
心が落ち着いたり、ストレスが軽減したりするなど、
「動物を通した癒し」のことを意味します。
アメリカのコロラド州に、ノースフィールドという動物病院があります。
アニマルセラピー猫として才能を発揮しているのは、茶トラ猫の「ロン」君。
ロン君はもともと野良猫でした。
生後6ヶ月の時に他の野良猫たちと一緒に保護され、この病院で療養していました。
そんなある日の事、体重が10kgはあろうかという大型の猫が病院に搬送。
獣医が猫を治療しようと近づこうとしますが、
猫は怯えているのかとても興奮し、攻撃的で手が出せません。
「これでは治療が出来ない…」と獣医が困っているその時、
ロン君が部屋に入って来ました。
次の瞬間、ロン君は急に大型の猫の上に乗っかったのです。
動物のためのアニマルセラピー
「これではロン君が怪我をする!」と思った獣医でしたが、
大型の猫は暴れる様子がありません。
そして数分後、なんとその大型猫は喉を気持ちよさそうに鳴らし、
ロン君とじゃれるほどに落ち着きました。
その様子を見てた病院スタッフは、
「ロン君には動物を癒す力がある」と気付き、
その才能を生かすべく、「セラピー猫」として、
病院スタッフとして仲間入りしてもらうことになったのです。
ロン君のアニマルセラピーは、ただ寄り添うだけではありません。
動物の状況に応じて、態度やしぐさを変えているようです。
治療でつらい時、こんな風にそばにいてくれたらホッとしますよね。
それは動物も同じことなのでしょう。
そんな動物たちの繊細な気持ちを感じて癒してくれるロン君。
これからもその才能を生かして、
たくさんの動物の支えになって欲しいですね。