油まみれのペンギン
2011年に漁師のジョアオさんは、
浜辺で倒れているペンギンを見つけました。
そのペンギンは、全身油まみれで瀕死の状態だったそうです。
ジョアオさんはペンギンを抱きかかえるとすぐに体を綺麗に洗い、
その後ペンギンが元気になるまで面倒を見ました。
ジョアオさんはしばらく、そのペンギンと共に過ごしました。
しかし出会ってから11ヶ月が経過したある日、
ペンギンは突然姿を消してしまいました。
自力で泳げるようになったペンギンは、
仲間たちのいる場所へ戻ったようです。
これまでペンギンを我が子のように可愛がってきたジョアオさんは、
ペンギンが元気になって嬉しい反面、寂しい気持ちになりました。
1年後、浜辺にいたジョアオさんは、
遠くから黒い影が泳いでこちらに向かって来るのを目にしました。
それを見て、ジョアオさんは目を疑いました。
なんとそれは1年前に命を救い、
一緒に暮らしたあのペンギンだったのです。
8,000kmの彼方から…
ペンギンは8,000kmの彼方にある巣から、
泳いでジョアオさんに会いにきたことが判明しました。
一度姿を消しましたペンギンは、
ジョアオさんへの感謝の気持ちは忘れてはいなかったのです。
このことをジョアオさんはこう嬉しそうに語ります。
「私はペンギンのことが大好きです。そして、ペンギンも私のことが大好きだと信じています。ペンギンは私に会うたびにまるで犬のように尻尾を振り、嬉しそうな声で鳴くんですよ。」
驚くことにペンギンはその後毎年のように、
ジョアオさんに会うために浜辺にやってくるそうです。
もしかしたらペンギンは、
ジョアオさんをお父さんのように感じているのかもしれません。
1人の男性に救われ、
それから毎年お礼をするために浜辺に訪れるようになったペンギン。
それも8,000kmの彼方から泳いでくるのです。
ペンギンとジョアオさんの絆はとても深いものだと感じますね。
出典:boredpanda