わんちゃん

育児放棄された子供のトラを育てたのは、我が子を亡くした野良犬!

トラの母親代わり

上野動物園で実際にあった、昔のエピソードをご紹介します。

あるお母さんトラが育児を放棄したことがありました。

当時、動物用の粉ミルクはまだ開発されていませんでした。

苦肉の策で1匹の野良犬に乳母を頼むことにしたのです。


1958年に上海動物園から来園したオスの「ワン」と

メスの「シュフ」と呼ばれた2頭のトラは大変仲が良く、

およそ10年間に12回出産し、43頭が生まれるという多産記録を作りました。


しかし母トラのシュフ、最初は子育てをしなかったのです。

育児放棄をされた子トラたちを育てるために考えたのが、

ある1匹のワンちゃんに子育てを頼むことでした。



それぞれの旅立ち

野良犬だったビンゴは、たいへん献身的に子トラの世話をしたそうです。

実は出産直後に、子供を亡くしたという経緯があったビンゴ。

子トラたちを我が子のように思ったのでしょうか?

お乳を与えるだけではなく、体を舐めたりと母親顔負けの育児だったようです。


ビンゴのおかげで大きくなった4頭の子トラたち。

あっという間にビンゴより体が大きくなって逞しくなりました。

ですが子トラたちは、何かあるとすぐにビンゴの後ろに隠れていたようです。

そんな子トラたちとビンゴにも、お別れの時がきました。


大人になった子トラたちは、別の動物園へそれぞれ旅立っていきました。

一方、役目を終えたビンゴは動物好きな家庭へ引き取られていきました。

元野良犬のビンゴは余生を可愛がられて過ごし、16歳の天寿を全うしたということです。

育児放棄されたトラの子は、自然界だったら生きてはいけないでしょう。

我が子のように世話をする、優しいビンゴがいて本当に良かったですね。