これは、あるクリスマイブに起きた奇跡の物語です。
クリスマスイブのこの日、ヘルマンストーファー家は妻であるトレイシーさんの出産予定日でした。
そのため、息子のオースティン君とカーニェン君にはクリスマスプレゼントを買っていませんでした。
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トレイシーさんと夫のマイクさんは、
新しい息子の誕生とクリスマスからの家族5人での楽しい生活を心待ちにしていました。
しかし、誰もが予想していなかった最悪の出来事が発生してしまいました。
突如鳴り響く電子音
トレイシーさんはこれで3度目の出産です。
そのため、これから始まる手術にもリラックスしていました。
陣痛の間隔も正常で全てが順調に進んでおり、医師も含めた誰もが安産になると思っていました。
しかし、突如として電子音が部屋中に鳴り響きました。
その電子音は、心肺停止を示すアラーム音です。
なんと突如として、トレイシーさんは心肺停止状態に陥ってしまったのです。
マイクさんはすっかり混乱してしまいました。
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突然の状況に医師たちも驚きを隠せませんでした。
懸命な心肺蘇生が行われましたが、4分間を過ぎてもトレイシーさんの心臓は動きませんでした。
この時のマイクさんは1秒1秒がとても長く感じ、まるで拷問にかけられていたような気分だったそうです。
やがてトレイシーさんの顔から血の気が引き、灰色になっていき、
担当医はトレイシーさんの死亡を宣告しました。
死産した赤ちゃんが・・・
しかし息つく間もなく、そのままトレイシーさんのお腹の中にいる赤ちゃんを取り出さなければいけません。
医師はマイクさんに、帝王切開を勧めました。
つい今しがた最愛の妻を亡くしたマイクさんには、ただ医師の言葉に対して頷くことしかできませんでした。
手術によって赤ちゃんがトレイシーさんのお腹の中から取り出されました。
全員が赤ちゃんの産声を待っていました。
しかし一足遅く、赤ちゃんも死亡していました。
マイクさんは言葉が出ず、何も聞こえなくなっていました。
医師は、死産した赤ちゃんをマイクさんに手渡しました。
しかし次の瞬間、医師ですら予想もしていなかった出来事が起こりました。
何と今の今まで死産したとされていた赤ちゃんの胸が動き始め、口が大きく開き、
重苦しい部屋の雰囲気を吹き飛ばすように赤ちゃんが大きな産声をあげたのです!
そして、奇跡はまだこれだけでは終わらなかったのです…!
赤ちゃんの産声にホッとした医師たちは、亡くなったトレイシーさんの遺体を運んでいました。
しかし赤ちゃんの産声が上がった後に、トレイシーさんの心拍を示すモニターに反応が出たのです!
謎の奇跡
誰もが間違いだと思っていました。
しかし、最初ゆっくりと乱れリズムで動いていた心拍がどんどん安定していき、
同時にトレイシーさんが目を開けたのです。
その時トレイシーさんが見たのは、医師たちの驚いた顔だったそうです。
この時、なぜ赤ちゃんもトレイシーさんも命を取り戻したのかは、未だに分かっていないそうです。
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そしてマイクさんは、この時の嬉しさはとても言葉では表現できないと言います。
マイクさんが無事に産まれた赤ちゃんをトレイシーさんに見せた時、赤ちゃんは穏やかに眠っていました。
この時生まれた奇跡の赤ちゃんは3歳になりました。
マイクさんとトレイシーさんは、この時起きた不思議な奇跡に感謝していると語ります。
それ以降、家族にとってクリスマスイブは特別な日になったのでした。