おもちゃの移植手術!?
まるでその足だけ靴下を履いたように、
キリンの左前足がピンクの下地に白と青のチェックが入ったものに代わっています。
一見キリンが着せ替えをしたかわいいだけのこの写真。
実はとある意味が込められているのです。
一見普通のニワトリのぬいぐるみ。
でも、なんだか私たちのしっているニワトリとはどこか違いますね。
トサカが緑色です。
なぜニワトリのトサカが緑色になっているかというとこのトサカ、カエルの手を移植したものなのです。
なぜ、わざわざカエルの手をニワトリにとりつけたのでしょう?
日本ではおよそ1万4,000人が臓器移植を待ち続けています。
しかし、臓器提供により救われる命は年間わずか300人ほどで、
移植を受けられる人は2%ほどしかいません。
一番の原因は「ドナー不足」なのです。
日本では、移植手術については知っていても、
実際にドナー登録や移植への意思表示をしている人は非常に少ないのが現状とのこと。
そんな状況を多くの人に知ってもらい、
臓器移植について考えるきっかけを作るべく始まったのが、
「Second Life Toys(セカンド・ライフ・トイズ)」キャンペーンでした。
おもちゃのドナーを募れ!
キャンペーンでは、まず遊ばなくなってしまったおもちゃを「ドナー」として募り、
同時に修復したおもちゃを募集します。
その後移植手術が行われ、
壊れてしまったおもちゃをドナーとなるおもちゃの一部を使って、また遊べるように修復するのです。
例えばこちらは、リスのカラフルな尻尾を移植してもらったゾウです。
また、こちらはサルの太くてたくましい腕を移植してもらったクマです。
いずれもちぐはぐではありますが、ちゃんと遊べるように修理されていますね。
移植が完了すると、新しい命を与えられたおもちゃは持ち主の元に返却されます。
また、ドナーとなったぬいぐるみの持ち主へは、
直してもらったぬいぐるみの持ち主から感謝の手紙が贈られます。
おもちゃを直してもらった側も、
ドナーとなった側も「命をつなぐ喜び」を実感できる仕組みというわけです。
おもちゃの移植手術を通して考えること
このおもちゃを使った移植手術の「疑似体験」を通して、
「移植患者」たちが私たちに訴えかけていることはなんなのでしょう。
それは、移植によって助かる命が多くあること。
命を助けるには多くのドナーが必要であること。
移植の大切さや素晴らしさ。
それらを知ってもらうことです。
キャンペーンについてもっと詳しく知りたい方は、
「Second Life Toys(セカンド・ライフ・トイズ)」の公式ページや、こちらの動画をご覧ください。
このキャンペーンに参加して、移植の大切さを実感してみるのも、いいかもしれません。
子どもから大人までより多くの人が臓器移植への理解を深め、
実際に助かる命が増えていくといいですね。