世界で問題になっているソマリア沖の海賊被害をご存知ですか?
ここ十数年、小型銃やロケットランチャーなどを武装した海賊が、
貨物船を襲撃する事件が世界経済に多大な打撃を与えていました。
ニュースで目にしたことが一度はあると思いますがとても痛ましい事件ですよね。
恐ろしいという感情が沸き上がります。
そんな恐ろしいソマリア沖の海賊と、
「すしざんまい」木村清社長に素敵なエピソードがあった事を皆さん知っていますか?
マグロ解体パフォーマンス、新年のマグロ初競りでこちらもTVで一度は目にしたことのある木村清社長。
一体何が起こったのでしょうか?
年間300件のソマリア沖海賊被害を3年でゼロに!
青いグラフ線がソマリア沖海賊被害を表したもの。
特に被害が多い印象ですが、なんと今では被害数0!
ソマリアの海賊を一人で壊滅させた男がいる。金も技術も無いので生きるために海賊をやってる事を知り、漁船を用立てて、技術指導をつけ、魚の流通を引き受けることで、海賊を漁民に更正させて壊滅させた。
これ、政治家でも何でもない。すしざんまいの社長の話。
— 稲葉渉@31西く27廃墟探索部 (@inabawataru) 2016年1月20日
すしざんまいの木村社長がソマリア海賊の武装解除でジブチ政府から勲章云々、知られてなかったんですか。確かその時の画像だったと思う。海外では「Tuna King」としてけっこう有名な方なんですけど pic.twitter.com/KRYmJddkv4
— 敗残兵 (@_GHOST_CHASER) 2016年1月21日
Twitterでも話題になっていたようです。
ここで海賊壊滅の経緯をお話しましょう。
海賊をやる理由
ソマリア沖はキハダマグロの多い海なのだそうですが、
やはり海賊が恐ろしく誰も近づけませんでした。
誰も話を聞かなかった海賊に対して自分から海賊に会いに行き、
和解しようとしたのが木村清社長でした。
深夜零時、下関漁港。熱い視線で次々と水揚げされる魚を見つめる木村社長。
近々、いくつかの種類の魚が直送され「すしざんまい」で提供することになるかも。 pic.twitter.com/LAun6KHJ4R— つきじ喜代村「すしざんまい」公式 (@zanmai_man) 2015年11月20日
こちらの画像の木村清社長は自ら仕入れに訪れている場面です。
現場の意見に耳を傾け自ら漁港、仕入れを行い社員からの信頼も厚いそうです。
すしざんまいの木村社長さんと言えば先日テレビで自宅公開の企画番組に出演されてたな。仕事に誇りを持ってて行動力が半端ない人だなとは思ってたけど、ソマリアの元海賊に職を与えてたなんて凄すぎる。尊敬するわ。
— レイ@グラブル&ドルフロ (@reimei_dp) 2016年1月21日
そんな熱い心を持った木村清社長、
ソマリア沖海賊を見て見ぬふりは出来なかったのでしょう。
ソマリア沖海賊は言います。
「好きで海賊をやっているわけじゃない。内戦で国を失い生活の為に海賊になった」
海賊といっても人の子。
私たちと同じ人間です。
家族を愛し、生きていくためにやりたくないことをやっていたのです。
「だったらこの海でマグロをとって、そのお金で大切な家族を養おう」
木村清社長のこの言葉は、ソマリア沖海賊たちの心に刺さりました。
木村清社長の活動が始まります。
マグロ漁業に必要な技術、船、冷凍倉庫、
IOTC(インド洋マグロ類委員会)への加盟、全て用意し手助けしました。
ジブチ政府から勲章
ソマリアと接するシブチ政府は、
圧力ではなく相手の立場に立ち尊厳を守り解決した木村清社長に、
2013年に勲章を与えました。
ソマリア沖海賊であった人々も誇らしい気持ちになったのではないでしょうか。
それより何より、自分たちの生活が精神的にも安定し、
武力を使うこともなく誰も傷つかないで生きていける事は何にも変え難い喜びでしょう。
現在も日本の海上自衛隊、海上保安庁の協力のもと木村清社長は海賊対象行動活動中です。
最後に木村清社長の想いで話を締めくくります。
「目の前の損得に左右されず、目の前にいる人々がどうしたら幸せになれるか」
私たちも周りを見回してみると誰かの助けに気づけるかも知れません。
いえ、自ら気づいていきたいですね。