今回ご紹介するのは、体の半分で模様が違う不思議な蝶、
「ナガサキアゲハ」です。
アジアが原産なのですが、元々はメスとオスで模様が違います。
にも関わらず、今回ご紹介する蝶は体の模様が左右で違うのです。
なんと右がメスで左がオスという、
1つの蝶の体の中でメスとオスが半分ずつ存在している
「雌雄モザイク」という状態なのです。
発生確率は約1万分の1という稀有な確率です。
一体どうやってこのような蝶が誕生したのでしょうか?
イングランドに奇跡の蝶
イングランドの東部、
ハートフォードシャーという場所で発見された
「雌雄モザイク」のナガサキアゲハですが、
発生率はり低くて簡単に見つけることはできません。
「雌雄モザイク」は昆虫や甲殻類、蜘蛛類、棘皮動物、
ウニ類、鳥類でも見られますが、それもごく稀なことです。
イングランド東部のハートフォードシャーで、右半分がメス、左半分がオスという蝶が見つかった。種は本来はアジアに分布するナガサキアゲハで、蝶の保全・観察施設 @Butterflywp で飼育中のもの。発生確率は約1万分の1とのこと。 pic.twitter.com/rHayRnyIE9
— Oguchi T/小口 高 (@ogugeo) 2015年10月25日
原因はまだ特定されておらず、
推定では性染色体などの体細胞が突然変異し、
それによって性ホルモン受容性が変質し、
組織がモザイク状になってしまうと考えられています。
しかし、「雌雄モザイク」の蝶は神秘的で美しいですね。
心が奪われてしまいます。
一攫千金!?
「雌雄モザイク」の蝶や昆虫は発見するのは難しく、
ネットオークションなどで見かけることがあります。
値段としては種類にもよるのでしょうが、
数万円台の値がつくものもあるのだとか。
上手く昆虫マニアと出会えればラッキーですが、
買い手が見つかるかというとそうでもない様子で、
研究用に飼育されていく方が「雌雄モザイク」の子も、
発見者も幸せな道かもしれませんね。
昆虫の「雌雄モザイク」はあまり美しくなく、
アニメや漫画の恐い話に出てきそうな外見をしています。
女性にはなかなかハードルが高いと感じます。
しかし、この「ナガサキアゲハ」のように蝶はとても美しい外見です。
これは探す方も気分が上がりますね。
山歩きや子供たちとハイキングなどの際は、
宝探し気分で「雌雄モザイク」の生き物たちを探すのも、
楽しいかもしれませんね。