野良猫のトンビ
とある小学校の校庭に野良猫が現れました。
野良猫は子供が大好きなようで、
生徒たちとすぐに仲良しになりました。
そのうち野良猫は校内にも入るようになり、
いつの間にか教室で、
先生を待ち構えるようになったのです。
子供たちや先生と親しくなった野良猫は、
「トンビ」と名付けられ、
3年生の担任であるオズレム先生の補助役になりました。
「助手みたいに待ち構えていたトンビは、それ以来私の教室に来るようになり、生徒たちも楽しんでいるのです。」
オズレム先生はこのように語ります。
しかし猫の助手先生と子供たちの関係は、
一度終わりを迎えます。
トンビ先生
トンビが教室に来るようになって、
子供たちにはとても良い効果があったそうです。
「生徒たちの授業態度に変化がありました。以前より勉強に集中し、教室を走り回ることも無くなったのです。また、子供たちは学校に来ることを楽しみにするようになりました。」
オズレム先生はこのように話します。
しかしそんな中生徒の親の中には、
猫がいることを反対する人が出てきました。
そのため先生方はFacebookで、
トンビの飼い主を募集することに。
その後飼い主さんが決まり、
トンビは引っ越して行きました。
しかしトンビは新しい家の先住猫と上手くいかず、
ストレスのために3日間何も食べなかったそうです。
この話を聞いたオズレム先生は、
旦那様と相談してトンビを引き取ることにしました。
「トンビ先生に会いたい」
オズレム先生に引き取られたトンビには、
子供たちからたくさんの手紙が届けられました。
トンビと子供たちのお話は、
ソーシャルメディアを通じて広まり、
反対していた親御さんも考え直してくれたそうです。
子供たちの願いが叶い、
トンビは学校に戻ってきました。
トンビの世話をすることで、
子供たちは命について学んでいます。
病院へ連れて行くときには、
数人の生徒が付きそうとのこと。
大好きなトンビと共に、
命の大切さと動物を愛する心が育まれていく子供たち。
みんな素敵な大人に成長することでしょう。