昆虫コーナー
どうしても昆虫が好きになれない、
という大人は多いかもしれませんが、
子供にとってカブト虫やクワガタなどは、
憧れの生き物です。
今回ご紹介するのは昆虫が大好きな男の子と、
昆虫が嫌いなお母さんについてです。
Twitterユーザーの@tamazzoさんは、
多摩動物公園内の昆虫館にある
「虫に触ろう」というコーナーにいました。
虫のケースを開けている時、
5歳くらいの男の子とそのお母さんが話しかけてきました。
男の子に虫を触らせてあげて欲しい、
と頼みに来たのです。
しかしお母さんの方は、
昆虫がかなり苦手のようでした。
お母さんはその後、
@tamazzoさんに頼んだ理由を打ち明けました。
虫嫌いな母親
@tamazzoさんが、
虫を男の子の手に移して一緒に楽しんでいた所、
お母さんはこっそりこんなことを教えてくれました。
「虫が好きな子供のために昆虫館へ連れてきましたが、私は虫がとても苦手で見るのもやっとなんです。だから子供が虫を見たいと言い出した時、あなたが来てくれたのでチャンスだと思いました。」
多摩動物公園の昆虫館で、虫に触ろうコーナーを見つけ「うむ。触る」とケースを開けたら、5歳くらい男児を連れた若いお母さんがすごい勢いで来て「さ、触らせて頂きなさい!」と。「触れる?怖い?」って子供が聞いてくるので「怖くない。かわいい。ちょっとコショコショくすぐったい」(続く
— 玉川数 『里山奇談』各巻よしなに。 (@tamazzo) September 26, 2017
と、私の手から男児の手に移動させて一緒にうふうふしたんだが、男児には見えない聞こえないように、母親さんが「知らない方に、ほんとにすみません。うちの子、虫が好きで、連れてきたんですけど、私はすごい苦手で、見てるのやっとで、(続く
— 玉川数 『里山奇談』各巻よしなに。 (@tamazzo) September 26, 2017
このお母さんにとって虫は触るどころか、
見るのも大変な存在です。
子供が虫を触りたいと望んでも、
自分がとってあげることはできません。
なのでたまたま虫のコーナーにいた、
@tamazzoさんに頼もうと思ったのですね。
カッコいいとは?
お母さんが話した通り、
子供の方は本当に虫が好きなようで、
かなり楽しそうな表情を浮かべて見ています。
おそらくこのお母さんは、
「虫が気持ち悪い」という自分の本音を、
子供の前で言ったことがないのでしょう。
@tamazzoさんも言っているように、
カッコいいとはこのような人を指して言うのでしょう。
でも触れるコーナー子供が見たいって言い出して、そこにあなたがいらっしゃったのでチャンスだって、つい」と教えてくれた。
見ればトリハダ立ってるの。私と男児が手に乗せてきゃっきゃしてたのデュビアです。丸くておっとりしてるけどゴキなんだわ。苦手な人にはきついかもなあ。(続く— 玉川数 『里山奇談』各巻よしなに。 (@tamazzo) September 26, 2017
でも、子供すっごい楽しそうに見てるの。トリハダ立つほど虫が苦手でも、この若いお母さんは、子供の前で一度も「虫が気持ち悪い」とか言ったこと無いんだろう。嫌な顔もしないように頑張ったんだろう。(続く
— 玉川数 『里山奇談』各巻よしなに。 (@tamazzo) September 26, 2017
カッコいいってこういうことだなあ。善きおなごよのう、とうっとりしながら、ありがとうって手を振る親子を見送った。五年ほど前の話。
— 玉川数 『里山奇談』各巻よしなに。 (@tamazzo) September 26, 2017
自分にとっては鳥肌が立つほど苦手な虫でも、
子供の望みを一番に考えようとしていることが、
よくわかる対応です。
この素敵なお母さんの愛情を、
一身に受けている男の子は、
素晴らしい青年に成長していくことでしょう。
頑張り屋さんであるお母さんの姿に、
心が温かくなるお話でした。