泣ける

住み慣れた牧場が閉鎖され、恐怖で涙を流した牛!運ばれた先には・・・

今回ご紹介するのは「エマ」と名付けられた一匹の乳牛です。

乳牛は365日常にお乳が出せるわけではありません。

人間と同じく、仔牛を出産した後しかお乳が出せません。

そのためお乳を出し続けるため、

お母さん牛は産後2か月ほどで人工授精させられ、

妊娠しながらお乳を搾られているのです。

そしてエマも同様、今までずっと乳牛として頑張り続けましたが、

牧場閉鎖をきっかけに食肉加工場への移送が決まりました。

誰もがあきらめていたその時、エマの運命を変える知らせが届きました。

涙の理由

エマが住んでいるドイツでは牧場閉鎖などにより、

強制的に食肉加工場へと移送される牛たちを救う団体

『Kuhrettung Rhein-Berg – Lebenshof für Tiere』が存在します。

悲しい最期を迎えないようにするため、

牛たちが安全で苦痛のない環境で最後の数年を過ごせるようにと、

保護施設を有する団体です。

食肉加工場へと移送される直前、この団体がエマを買い取り、

保護施設へと連れていかれることになりました。

ですが、エマはそんな事情は知りません。

住み慣れた場所からトラックに乗せられ、知らない場所へ移送される。

その先がどんな場所かも着いてみなければわからないのです。

紐で繋ぎ、トラックへ乗せる時、エマは涙を流し始めました。

そこにどんな感情があったのかは、私たちにはわかりません。

怖い、悲しい、寂しい、不安…。

どんな理由であれ、

移送先がわからない状況で流す涙に心が締め付けられます。



温かい場所

トラックに揺られ、エマが辿りついた場所は緑が拡がり、

他の牛たちが穏やかに草を食べている牧草地でした。

今までずっと、狭い囲われた牛舎の中しか知らずに生きてきたエマにとって、

蹄で感じる柔らかな土と草の感触は初めての体験。

最初はその環境に戸惑うエマでしたが、

次第に自分からゆっくりと他の牛の元へと歩み寄っていったのです。

他の牛たちは新しい仲間に興味津々。

エマが近寄ってくると、ほかの牛たちもエマへと近づいていったそうです。

ほどなくして、エマはこの牧草地の牛たちの群れの一員になりました。

元々、牛も群れで過ごす習性を持ちます。

仲間の牛との交流を楽しみ、共に生きていくのです。

そのため、限られた狭いスペースの牛舎に押し込まれて生活することが、

どんなに苦痛だったのかは計り知れません。

今は広く安全な場所で過ごせるようになったエマ。

本当に良かったですね。