人が作り上げるものは、
時として多くの人の心を動かします。
2018年2月26日、
Twitterユーザーの角尾 舞(@ocojo)さんが投稿した写真に、
ネット上が騒然となりました。
投稿者さんがTwitterで紹介した写真には、
武蔵野美術大学の鈴木健一さんが発表した
「卒業制作」が写っています。
書き忘れてましたが、タイトルは「古代マヤは語る」。コンセプトは「マヤ文明は世界滅亡などオカルトなイメージが先行してて、正しい歴史が認知されていない。しかし現代の食材もマヤがルーツのものも多いので、改めてマヤの食文化の歴史を刻む」とのことですが、カルトなイメージを払拭しているかは…
— 角尾 舞 | Mai Tsunoo (@ocojo) February 26, 2018
この作品は六本木AXISの地下で行われていた、
視覚伝達デザイン学科の卒業制作展に展示されていました。
残念ながら現在はもう見ることができません。
投稿者さんはこの作品が相当気に入ったらしく、
もう1度どこかで展示すべきと主張しています。
古代マヤは語る
こちらが卒業制作作品であるマヤ文明の年表です。
何かの文献を写したのではなく、
マヤ文字と絵を使ったオリジナルの文章です。
タイトルは「古代マヤは語る」で、
マヤの食文化の正しい歴史を刻むことがコンセプトだそうです。
文字と絵を漆喰に彫り、巨大な碑文にして伝えています。
ほんとすごいので時間ある人は、明日六本木AXISの地下にいってほしい…。
武蔵野美術大学の視デ所属の鈴木さんは、今回の卒制では古代マヤ文明の年表を、マヤ文字と絵を使って表現してます。驚くのは、これは模写とかじゃなくて、オリジナル。つまり自分でマヤ文字で作文し、デザインしてるんです…。 pic.twitter.com/mvNnsTsePG
— 角尾 舞 | Mai Tsunoo (@ocojo) February 26, 2018
鈴木さんは中学生のときからマヤ文字の解読を始めたらしく、今回は漆喰に文字と絵を彫り、古代マヤ文明の食文化を巨大な碑文のような形式で伝えることを試みています。
文法的に間違わないように文字を組み合わせ、解読用の本も作成。念のためもう一度言いますが、美大生です…どういうことなの… pic.twitter.com/1YSa7OOkH7— 角尾 舞 | Mai Tsunoo (@ocojo) February 26, 2018
本来の碑文にはなかった農民も、
当時の衣装を文献で調査して彫っているそうです。
鈴木さんがマヤ文字の解読を始めたのは、
中学生の頃からだそうで、
マヤ文明に対する熱意のほどがうかがえます。
作品の展示は終わりましたが、
できることなら写真ではなくて、
直接拝見したいものですね!
ネットの反応
鈴木さんの豪華な卒業制作に対し、
たくさんの人たちが驚愕や称賛の声を上げています。
・当時の暮らしに根差していた聴いたことのない音楽が聴こえてくるように感じる
・この人こそマヤ人だと国連に認定してほしい。
・異星人のために他の星にある言語と様式を学んで、DTPデザインもやってあげたみたいな感じ
・これは考古学や歴史学の人間もチェックすべきかもしれない
碑文には基本的に農民は彫られなかったけれど、文献から当時の農民の装いを調べて彫ったなど、とにかく調査量と熱量が半端じゃない…
武蔵野美術大学の視覚伝達デザイン学科の卒業制作展に出ています。明日が最終日なので、ほんと、見て…!そしてどっかでこれもう一回展示するべきだと思う…。 pic.twitter.com/CjqQJNUyW4
— 角尾 舞 | Mai Tsunoo (@ocojo) February 26, 2018
鈴木さんは文字通り、
時代を越えた作品を卒業制作として作り上げたのですね。
鈴木さんのこれからのご活躍に期待が高まります。