20億年前の水
地球の誕生は今から40〜50億年前だとされています。
20億年前といえば、まだ人類も恐竜も誕生していない時代です。
世界最古の水が発見されたのは、
カナダのオンタリオ州の北東部にあるティミンズという都市です。
その町は1900年代前半には金鉱が次々と発見され、
鉱業で栄えた町でした。
その町の鉱山の奥底で、
トロント大学の地質学チームが発見したのです。
都市の地下には、
廃坑となった鉱山のトンネルが網のように広がっていて、
地盤沈下による陥没が起こっているといいます。
そんな町に降って湧いた太古の昔の水の出現に、
人々は大きな注目を集めています。
古代の水の味
調査チームのオリバー・ウォー博士の話では、
この度発見された水にはヘリウムやアルゴン、ネオン、クリプトン、
そしてキセノンなどが含まれていたといいます。
これらのガスは岩の裂け目に溜まった、
水の中に長い歳月をかけて蓄積されたもので、
ガス量を計算することで水の年齢を算出するとのこと。
この水は塩分濃度が海水の約8倍高く、
微量の金属を含んでいるとのことです。
飲んで飲めないことはないようですが、
美味しい水とは言い難いようです。
現在この水について研究が進められているところですが、
当時の地球や生物のことを知る手がかりになるのでは、
と期待されています。
20億年前の水というだけでもすごいことですが、
古代の地球の姿が解明されたら素晴らしいですね。
今後の研究に大いに期待したいところです。